きたかぜとたいよう✱kodomo to ouchi✱

むずかしいお年頃の娘といつまでも幼い5つ下の息子。そして夫と私と小鳥との日々!

手を合わせることの意味。

 

  我が家には仏壇がありません。

私の実家にもなくて、毎日仏様に手を合わせるという習慣もありませんでした。

 

でも母は、食器棚の1番上の段の一角を毎日綺麗に整えて、ガラスの小さなコップに毎朝新しいお水を入れて手を合わせているのを子供の頃から見ていました。

私たちに同じことを求めることもなく、教えることもなく1人で毎日。

 

私も幼いながら、きっと神様が食器棚の中にいるのだな〜と思いながら母の姿を見ていました。

 

 

  夏に私の祖母が亡くなり、お葬式でお寺さんのお話を聞きました。

これから極楽へ向かって行く祖母のために、毎日手を合わせましょう。

仏壇はなくてもかまいません。

毎日お水を替えて、出来ればお線香をあげて、天国へ辿り着ける四十九日まで無事を祈って手を合わせましょう。

 

仏の作法も何も知らない私ですが、祖母が無事に四十九日の旅を終えれるように帰ってすぐキッチンカウンターのグリーンを飾っていた横に小皿を置き、母が昔食器棚で祈っていた時に使っていたのと同じガラスのコップ(なぜか譲り受けていました)に水を入れて毎日手を合わせました。

 

お葬式で一緒に話を聞いていた娘は、進んで水を替えてくれたり、自分のおやつをお供えしてくれたり。

正しいやり方ではないかもしれませんが、きっと祖母に気持ちは伝わるはず…と。

 

忘れっぽい私なので、すぐ目に止まる場所に設けましたが、バタバタしていて水を替え忘れてしまうことも時々あり、四十九日も越えてきっと祖母はもう無事極楽に着いているはず。

古いお水をいつまでも供えているようなことにならないようこれからは心の中で祖母を思い手を合わせよう…と、お供えに使っていた小皿とコップを先日片付けました。

 

するとすぐに娘が気が付いて尋ねてきたので、これからは心の中で…と伝えると、「私が毎日替えるから、続けよう!」と強く言うので、もう一度セットして続けることに。

 

仏壇も信仰もない、一見ただの小皿とコップですが、私も娘や遠い日の母の気持ちを見習い、毎日感謝の気持ちで手を合わせようと思います。

 

 

そんな気持ちを持たせてくれた娘に感謝です。